標高差:916m
累積標高差:1,640m

2014年09月10日(当時65歳)


日本二百名山に戻る

長野県白馬村
登り:4時間06分(雪倉岳まで)
登り:7時間33分(白馬岳まで)
下り:15分(白馬山荘まで)
ウィキペディアから(雪倉岳)
  「雪」の字がつく日本の山のうちでは最も標高の高い山である。 また、標高2,600m以上の山としては国内で最も北にある。国内では、雪倉岳より北に、それより高い地点はない。 積雪期には雪の間のところどころに岩が顔をのぞかせる。 その岩を地元猟師らが「倉」と呼んでいたことから、雪と倉の山という意味で「雪倉岳」と呼ばれるようになったという。 山頂から東に1.4km程の位置に銀鉱山跡があり、天保のころまで採掘が行われており、その作業道が登山道となっている。 山頂から北北東1km程の位置に雪倉の池がある。 日本で初めて氷河地形の存在が示された山であるとする説がある。 朝日岳と白馬岳との中間に位置し、縦走の経由地として通過されることが多いが、高山植物が非常に豊富で、登山者も少なく、静かな山歩きが楽しめる。
  周辺は白馬岳連山高山植物帯となっている。
Route Map:朝日小屋から目的の山、雪倉岳に登頂する。 通り道として白馬岳に登り、白馬山荘に宿泊する。
白馬岳 白馬山荘
12:57 13:12
日本百名山』『日本二百名山』 ロングコースではあるが、途中に変化があり退屈はしなかった。
スーパーマダムは
  朝日小屋を同時刻に出発した新潟のマダムが中々、白馬山荘に到着しない。
心配で時々、外を見に行くのであるが、一向に下りてこないので途中でチェックは諦めた。 その内、談話室でビールを呑んでいるのを発見、俺より2時間遅れで着いたらしい。
無事で良かった。
明日の天気
  談話室では多くのハイカーがテレビの天気予報に釘付けとなる。 全国的に天気は不安定で大雨が降っている地区もあるとか。 にわか天気予報士が明日の天気は曇りと決め付けていた。 所が夜中には遠くではあるがカミナリが鳴り、雨も降ってくる。 天気だけはどうしょうもないので兎に角、寝ることに専念する。
朝日小屋 朝日岳分岐 ツバメ岩 雪倉岳 避難小屋 鉱山道分岐 三国境 白馬岳
5:21 6:43 7:21 9:27 10:03 11:14 12:16 12:54

前日の移動
  蓮華温泉から7時間30分掛けて朝日岳に登頂し、朝日小屋に宿泊する。

154雪倉岳 (2,611m)〜054白馬岳 (2,932m)
ゆきくらだけ
しろうまだけ
トータル:7時間51分(休息時間含む)
09/09 09/10 09/11
朝日岳 雪倉岳〜白馬岳 白馬岳〜小蓮華岳
今回の縦走
既に日本二百名山を達成されている新潟のスーパーマダムと
今日も同時刻の出発となる。 朝の気温は8℃、寒いので
W・Bを着こんで5時21分に ”朝日小屋”を出発する。
朝日小屋の朝食は5時より開始。 外はまだ薄暗く、陽が短くなった
時期なので丁度良い時間ではある。 小屋の女将が手作りを自慢をする
メニューは質素であり他の山小屋と変わら無かった。 お昼弁当は
頼んでいないのでごはんを2杯食べて満腹状態にしておく。
”朝日小屋”はお花畑の中に建っており、
北アルプスの山々を小屋から見ることが出来た。
分岐から”水平道”に入る。 同時刻出発で一人、朝日岳山頂経由に
向う若者が居た。 ガイド曰く、水平道は水平ではないので時間が
掛かるらしいらしいが、俺は略水平と信じている。
昨日、朝日岳から下って来た道を水平道分岐まで戻る。 昨夕、プロの
山岳ガイド”CLUB岳”の方からアドバイスを頂いたのは水平道に
入らずに朝日岳に登ってから水平道に入った方が時間が短縮出来る。
であったが、地図を見る限りそんなの信じられないので水平道に入る
ことにした。
水平道はガイドが言っていた様に水平ではないが、
俺にしてみればこれは水平道である。
小屋泊まりハイカーの中では一番バッターで水平道に入ってしまった。お花畑の中の木道をしばし歩き、朝日小屋を振り返り見る。
昨日も抜かされ、引き離された石川の御夫婦が追い上げて来た。
クマ避け鈴のチリンチリンがうっとうしいので道を譲る。
御夫婦は写真を撮ることもなく、黙々と歩くので早いのであるが、
こちらは写真ばかり撮っているので置いて行かれてしまう。
ここら辺りから ”朝日小屋”が見えなくなってくる。
まだ、お花畑は続いている。 こうして見ると水平道はやっぱり水平道だ。御夫婦は先を黙々と歩いている。 今日は白馬岳には寄らずに三国境から
一気にに蓮華温泉まで下山してしまうらしい。(俺もそれを考えている。)昨夕のガイドの話しでは、鉱山道が蓮華温泉への近道ではあるが、最近、クマが出没するので、鉱山道は止めておいた方が良いとのことだった。
まだまだ歩き始めではあるが、白馬岳までは途方も無いと感じた。
”池塘”があり、奥さんは池塘の写真を撮っていた。
旦那の方は歩きたくて仕方がない様だ。
お花畑の中、整備された木道が続く。
咲いている花は少なかった。
右の方が朝日小屋を同時に出発して朝日岳山頂経由で水平道に向った
ハイカーであるが、既に分岐で休憩していた。 ガイドが言っていた通りの話しになってしまうが、彼の歩くスピードは尋常ではないらしい。
山小屋でワアワア言っていたのを横で聞きかじっただけであるが、
相当な距離を縦走中らしい。
1時間22分にて ”朝日岳”からの ”分岐”に着く。
最初の目的山を前方に見て、湿地帯、お花畑の木道を進むが、木道もこの
先で終わりとなる。 湿った木道は滑り易いので気を付けていたのだが、
足が滑って体が空中に舞う程に転んでしまった。 左手の打撲で済んだ。
”分岐”を同時にスタートしたのだが、あっと言う間に3人は
先に行ってしまった。 周辺にはお花畑が広がっている。
整備された木道が終ると、極端なガレ場+ザレ場に出た。雪崩の様に
ザレ場が崩れそうな斜面をトラバースする。 先程の転倒は打撲だけと
思っていたが、左薬指から血が滴っており、絆創膏で止血しておく。
2時間丁度で”ツバメ岩”と表示された地点に着く。
登山道は”赤男山”の裾を通るが、赤男山から崩れて来る
岩屑がデブリの様に溜まっていた。 落石がありそうなので、上を見ながら通過した。
全体が砕石置き場になっている。 石の破断面が鋭利な刃物の様になっているので、
うかつに転んで手を付けない。 車のタイヤなら即、バーストするだろう。
危険なガレ場帯を抜けて、樹林帯の普通の登山道を抜けて行く。
遠く前方を見ると岩峰と広いガレ場が見えたが、
登山道は左へ迂回しており、危険帯を通ることはなかった。
Pk2,446mの岩峰を迂回するまで、ずーっとお花畑が続いていた。
登山道は垂直岩峰を敬遠する様に大きく逃げて設定されていた。
ゴロゴロ石のガレ場は歩きたくはない。
何度も振り返り見る。 緩やかな登りではあったが、
相当標高を稼ぎ ”赤男山”が低く見える所まで登って来た。
後は尾根筋伝いに登って行くだけ。 斜度はきつくないが、
ここまで登りが続き、これから先も登り続けなので堪える。
更に登って、登って、登って! ここは ”時間薬”しかない。
幸い天気良く展望を見ながらの歩きなので助かる。
振り返ると ”日本海”と”黒部市街”が見えた。
はっきりと ”ハート形”をした池塘が見えたが、名前は付いて
いないの? 誰も気にしていないの? 綺麗なハート形なんですが・・・
緩い斜面を登って来た様に見えるが、
正直な話し緩い斜面でした。
この時点では左のピークを雪倉岳山頂と信じて頑張っていたのだが・・・
一歩づつピーク目指して登るのであるが、”雪倉岳”の山頂は更に奥であった。
4時間06分にて”雪倉岳”(2,611m)に着く。
山頂からは隔てる物は何も無く、360°の大展望が得られた。
”雪倉岳”山頂からは ”劔岳”、”立山”までもが見えていた。
しかし、ここから見る ”白馬岳”は嫌になる程に遠い。
”剱岳”、”立山”をズームで撮る。
振り返り ”朝日岳”を見る。 標高的には既に ”朝日岳”を
越えているが ”朝日岳”の方が高く見えた。
東方向を見ると ”蓮華温泉ロッジ”が見えた。肉眼では駐車場、露天
風呂も見えた。 望遠カメラがあればここから入浴シーンが撮れるかも。
種と花とが共存?していた ”マツムシソウ”。
”雪倉岳”からの下山路、”白馬岳”までの縦走尾根を見る。
”雪倉岳”からは貯めた標高が勿体無い程、どんどん下って行く。
”避難小屋”がはっきり見えて来た。
ここから見る限りでは避難小屋辺りが最鞍部の様だ。
ここまで7kmと随分歩いて来たが、白馬岳まではまだ4kmの登りが残っている。この後、鉱山道から蓮華温泉にエスケープすれば、1泊分助かるが、+4時間の体力が残っているかによる。
まだ思案中。
4時間42分にて、雪倉岳から30分にて ”雪倉岳避難小屋”に着く。
避難小屋の中は綺麗に掃除されており、宿泊準備をしておけば充分に泊れた。
この付近のハイマツ帯はコンパクトに育っており、
うるさくはなかった。
雪倉岳からは避難小屋の鞍部まで下るが、後は白馬岳に向けて
登り一方となる。 きつい勾配はないが、距離が長いので堪える。
右側は標高2,563mの ”鉢ヶ岳”であるが、
この山へは登らずに済み、中腹をトラバースして行く。
登山道で見掛けた ”オニユリ”はここに
咲いていた2輪のみ。 自宅のオニユリは
7月中旬で咲き終わっているので、
高山のオニユリの開花は2ヶ月遅れている。
振り返るとトラバース路が良く判った。
これも水平道と呼んで良いのでは。
進行方向のトラバース路も水平道だ。
朝日小屋で聞いた話しでは ”旭岳”(2,867m)に登る登山道は無いらしい。
”鉢ヶ岳”のトラバース路を終えて ”鉢ヶ岳”を振り返り見ると、
”鉢ヶ岳”の尾根には登山道が付いていた。
”鉢ヶ岳”の西側の池には ”長池”との名前が付いていた。
”ハート池”にも名前を付けて欲しいものである。
Pk2,504mへの登山道はガラ場を越えた砕石場的な難路となり、
急斜面をジグを切って登って行く。
Pk2,504mのテッペンは岩の結晶の様な特異な岩峰となっていた。
岩の角はナイフの様に鋭くなっていた。 この剣山はデカくて迫力あり。
ザレ場の登山道にはガスが上がって来て、
上空も曇り空に変わって来た。
Pk2,504mを越えるとザレ場の普通の登山道に戻る。
6時間55分にて白馬大池への分岐である ”三国境”に着く。
今日中に蓮華温泉に下山するには、ここを曲がるしか無いのであるが、
後4時間を歩き通せる体力が残っているのか? 又、体調不良が出て
歩けなくなる可能性もあるので、ここは安全策を取って白馬山荘で
1泊することにした。 ビール代を含めると1万円以上の出費増となる。
”小蓮華岳”〜”白馬大池”への縦走は明日に廻すことにした。
白馬山荘で宿泊することに決めたので ”白馬岳”への尾根筋に向う。
”馬の背”を通過する頃にはすっかりガスで覆われる様になってきた。
”馬の背”の終わり地点の岩峰を越える。
くどい程にマーキングされていた。
ここが ”馬の背”の真ん中辺り。 特に危険箇所は無かった。
前方のピークが山頂と思ったが、山頂は更に奥のピークだった。
いよいよ山頂が見えて来た。 山ガールと言うより山レディが一人
スマホを触っていた。 白馬山荘泊で明日は白馬大池まで縦走するら
しいのだが、明日の天気が心配で今日、登って来たらしいが、残念な
がら今日はガスガスで展望無しでした。 明日の天気に期待して下さい。
7時間33分にて ”白馬岳”(2,932m)に着く。 山レディにシャッターを押して貰った。 白馬岳へはリベンジで登ったのではないので、
山頂のガスはさほど残念ではないが、やはり晴れては欲しかった。
明日に期待する。 上品な彼女と少し喋って白馬山荘へ下山する。
7時間51分にて ”白馬山荘”に着き、宿泊を申し込む。
定員800名の大きな山小屋なので予約無しでも一言の苦情もなかった。
白馬山頂から ”白馬山荘”までは15分程の距離。
ガスの中、多くのハイカーが登って来た。
これが3階で当てがわれた二人部屋、扉の無い2人用の
カイコ部屋だ。 俺一人なので布団は使いたい放題。
室温は8℃、寒いので布団を2枚重ねすると凄く重かった。
当てがわれた部屋は2号館の3階、この広いフロアーに俺一人となった。 山レディは個室を貰ったと言っていたので、偉い違いだ。
今日の泊り客は30名程らしい。 ガラガラ状態だった。
夕食メニューはサバの煮魚と
ハンバーグをチョイス出来る。副食も充分な量だった。
朝食メニューは夕食と変わら
ないボリュームで出て来た。
宿泊者一同、朝食の豪華さに
びっくりする。
白馬山荘
収容定員800名、ピーク時1500名の大型山荘は何もかもが雑だろうと思っていたが、たった30名の宿泊者に対して乾燥室にはストーブが焚かれており、談話室もストーブが焚かれて暖を取ることが出来た。
山荘とは別にレストランがあり、喫茶も併用している。 数多くの山小屋に泊った訳ではないが、朝飯はこれまで経験が無い程に豪華だった。
メニューとしては夕食と変わらない。 一機に白馬山荘のファンになってしまった。
食事メニューの写真は白馬山荘のHPから頂きました。
朝日小屋での夕食時、女将から最近、木道で滑って転んで手首の骨を折りヘリで救急搬送されたハイカーが居たので気を付けなさい。
との話しを聞いたばかりなのに、同様の目に合ってしまった。
<ガラガラだった ”白馬山荘”>
振り返り登って来た尾根筋を見る。
今回も ”牛歩、休憩せず!”の戦術である。
これは間違いなく ”雪倉岳”の山頂だろう。
これで今日の目的は達成出来たので、蓮華温泉に下山して車に戻っ
ても良いし、折角だから白馬岳に登っても良いし、思案してしまう。
日本百名山に戻る
2023年11月20日改定